リレーエッセイ

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Relay essay

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第26回 博士前期課程10期生 鈴木小百合さん

学部5期/博士前期課程10期生の鈴木(旧姓:菅野)小百合と申します。現在大学の基礎看護学領域で教員をしています。この度、同僚で日頃からお世話になっている高梨あさきさんから紹介を受けました。

 

私は、大学卒業後、都内にある公立病院の救急センターで5年間看護師として勤務しました。看護師の仕事にやりがいはあったものの、「看護」とは何かについてもう一度勉強し直したいと思ったのを機に大学院に進学しました。臨床を離れて看護理論に触れながら自らを省みることで、患者さん中心の看護ではなかったことに改めて気づきました。頭では患者さんやご家族の立場に立つことの大切さを分かっていても、日々の業務に流されてしまうことが多かったように思います…。

 

今教員をしている大学では、1年生の実習で看護師による看護観を聴いたり、看護学概論で看護について考えたりする機会を設けていますが、学生時代から看護観を持つことが大切だと感じています。看護観は変化するものですが、看護師としての成長の基盤になるだけでなく、行き詰まった時に自分を助けると思うからです。

 

また、教員の立場では、学生の成長を間近に見られること、学生から刺激を受け教わることが多いことが面白いと感じています。授業も研究も自分主体で考え作り上げていくためやりがいはありますが、自分との闘いであるとも感じます。時には辛いこともありますが、上司や同僚からの支援と、オンとオフを切り替えさせてくれる家族のおかげで仕事を続けることができています。「よりよい教育実践のためには教員自身が変わらなくてはいけない」という恩師の言葉を忘れることなく、今後も自己研鑽していきたいです。

 

山形県内の山の麓にある実家には年に2~3回は帰省し、雄大な景色、温泉、美味しい食べ物といった自然の恵みに癒されています。最近は子供の成長に連れ、家族で海やスキーに行くなど、楽しみが増えています。

 

いつかは山形や東北に貢献できると良いと思っていますが、そのために今できること、目の前にあることを頑張っていきたいと思います。