リレーエッセイ

リレーエッセイ

Relay essay

リレーエッセイ

第32回 学部10期生 高瀬愛さん

ご縁をいただき、今回リレーエッセイを担当させていただきます、看護学科10期生の高瀬(旧姓松渕)愛と申します。

新卒で山大病院小児科病棟に配属いただき、その後脳神経外科病棟でもお世話になりました。

6年間お世話になった後、小児科のクリニックで勤務させていただき、そこでの体験から、現在は看護師ではなく”アロマ”の世界に身をおいております。

小児科クリニックにやってくる患者さんと保護者の方々を見ていて、「体調を崩す前に何かできることはないのか?」と思うようになりました。

保育園から言われて診療時間ギリギリにやっと受診したけれど、処方される薬もなく帰宅する後ろ姿を何度も見送りながら、何とも言い表せない気持ちになっていました。

そんな折、アロマ(エッセンシャルオイル)と出会いました。

香りが脳に働きかけることで、身体や心に起きる変化に感動したことがきっかけです。自分自身の、それまで当たり前と思ってきた不調が消えていく経験も何度となくして、今では生活に欠かせないものになっています。

そしてその体験や経験をお伝えするようになりました。出会った方々が笑顔になったり、不調が軽くなる様子をみては、「看護師ではできなかったこと」をできる喜びを感じています。

でも、ベースにあるのは看護学科や勤務先で学んできたことです。医療が大切であり、なくなってはいけないものであるからこそ、医療ではない選択肢を持つことを大切だと感じています。そしてその思いや体験があるからこそ、目の前のかたに真摯に向き合うことができています。

これからも医療現場を飛び出し、自分に出来る方法でたくさんのかたを笑顔にし、元気付け、快適で健やかな毎日を過ごせるように活動をしていきます。そして、これまでに学んできたことや体験してきたことを還元していきます。

看護師ではない仕事をしている私がこのリレーエッセイを担当させていただくことに躊躇う気持ちもありましたが、「こんな道もある」と知っていただけたらと思って書かせていただきました。